父のレコードの中から Victorの LP「サロン音楽」を取り出す。「白鳥」はB面の最初にある。無為庵を建てた時に買ったプレーヤーで聴く。プチプチプチ・・という雑音は小学生の頃を思い出させる・・・父のこと母のこと、あの頃住んでいた家の庭に咲いていた花までも。赤いサブビア、コスモス、ひまわり・・。
何という人が弾いているのかしらと思ってジャケットを見ると「青木十良」というチェリストの名前がある。ネットで調べる。青木十良(1915 – 2014)は多くの若いチェリストを育て、90才を超えても現役で演奏活動を続け、10年前に99才で亡くなっている。小学生の時に初めて聴いたチェロの音色はこの人のものだったのだ。
『自尊を弦の響きにのせて 〜 96才のチェリスト 青木十良』というドキュメンタリー映画(2012年)が作られている。
https://eiga.com/movie/58036/video/