「フランケンシュタイン」

On 2014/11/29, in 映画, by evermidori
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この物語がとくに好きなわけでは無いし、200年前に書かれた話を今の時代にどう読み取るべきかなどもそれほど興味は無い。興味があるのは、舞台でどのように表現されるのか、舞台装置はどんなものか、たとえば生命が生まれるところはどうするのか、どんな演技を見せてくれるのか、など。

子宮をイメージした円い幕や、雨や、草や、高くて暗い空間など、いろいろな舞台の工夫に感心し、ベネディクト・カンバーバッチの演技に圧倒され、あっという間の2時間半だった。

今日の上映は「バージョン(1)」で、カンバーバッチがモンスターの役だった。明日は「バージョン(2)」の上映で、配役が入れ替わってカンバーバッチはフランケンシュタインを演じる。時間とお金の余裕があれば明日も見に行きたいところだけれど、諦める。(私は何事にもそこまで熱心になれない。)

           
 

アーティチョーク

On 2014/11/24, in その他, by evermidori
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アーティチョークの花を3本、ファーマーズ・マーケットで買った。大きいアザミだ。日本名は「朝鮮アザミ」だそうだ。壁に架かっている版画は、アーティチョークの(食べられる)蕾み。

そうか、版画家のローマ・マッケンジーは花の色を思って背景を紫にしたのか。いま気が付いた。

 

 

 

 

「イミテーション・ゲーム」

On 2014/11/16, in 映画, by evermidori
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イギリス映画祭の最終日だというので切符はいつもの2倍(30ドル)だった。上映前のロビーでパイとワインが出たけど、押し売りされたみたいで釈然としない。ま、いいか。

ナチス・ドイツが戦争中に使っていた暗号を、数人の選び抜かれた天才たちがチームを組んで解こうとする。アラン・チューリングという数学者が、大掛かりな暗号解読機を作ってついにドイツの暗号を読み、連合軍の勝利に貢献する。その機械は初期のコンピューターみたいなものだったらしい。

戦争が終って7年後、アラン・チューリングはホモセクシアルだという理由で逮捕され、入獄かホルモン注射かの選択を迫られてホルモン治療を受ける。そして2年後に41才の若さで自殺。

何という悲劇。何という恐ろしい仕打ち。(イギリス政府は2009年に謝罪をして、チューリングの功績に感謝したそうだ。)

映画は面白かった。何と言っても、ベネディクト・カンバーバッチのずば抜けた演技に感心した。

 

      

 

楽譜めくり

On 2014/11/15, in 学校, by evermidori
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7、8年生の男性コーラスの伴奏をしている人が、iPadの楽譜を見ながら弾いている。曲が変わるごとに番号をタッチして違う楽譜を出している。弾きながら素早いスライドでページを「めくって」いる。驚いた。そういう時代なんだ。横に座ってページをめくる人はもう要らないのかな。

ちょっと興味を持ってインターネットを検索すると、出て来たのが “piaScore” というもの。鍵盤から手を離さずに首を横に振るだけで iPadのカメラが捕えてページをめくってくれる。これを発明したのは、自分でもピアノ演奏をする小池宏幸という人。日本人だというのがちょっと嬉しい。

「今頃そんなことに驚いているようじゃ、遅いよ。」とスモモとアンズに笑われそうだけど、人生はマイペースでいいの。お婆ちゃんは今、驚いています。
   
 

「ジミー、野を駆ける伝説」

On 2014/11/15, in 映画, by evermidori
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ジェイムス・グラルトンという実在した人の物語。北アイルランドの故郷の村に、踊るだけでなく若い人達が集まって学んだり話したり出来るダンスホールを作った。しかしカトリック教会と反共産主義の人達によって「ホール」は焼かれ、ジミーは逮捕され、裁判も無く祖国からアメリカへ強制送還された。1933年のこと。

この映画が(現在77才の)ケン・ローチの最後の作品になるかもしれないという噂は信じたくない。きっとまた美しい映画を見せてくれると期待している。

村上春樹さんのエルサレム賞受賞式でのスピーチを思い出す。ケン・ローチもまた「常に卵の側に立って」映画を作り続けている人だ。この映画が「勝ち目のない闘い」を描きながら明るくて暖かいのは、ホールに集う「皆の魂が一つに合わさっている」からなんだ。

 

 

 

「ドクトル・ジバゴ」

On 2014/11/13, in その他, by evermidori
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20才の頃に観た忘れられない映画を、何十年か振りに近くの映画館で。物語も、映像も、風景も、音楽も、俳優たちも、期待以上の素晴しさだった。感動した。こんなスケールの大きい映画を作り上げたデイヴィッド・リーンという監督は偉いなあと思う。

         

 

原作者のボリス・パステルナークについては何も知らななかった。絵を描き、詩を書き、二人の女性を愛した人。ドクトル・ジバゴみたいだ。もちろん、逆だけど。

いくつかの詩をインターネットで見つけた。どれも難しいけど、工藤正廣の解説と併せて読めば少しは分かる気がする。

「二月だ インクをとって泣け!」

二月だ インクをとって泣け!
泣きじゃくりながら二月について書け
さんざめく霙の雨が

黒い春となって燃えているあいだに

 
疾走する辻馬車をつかまえよ 60ペイカで
教会のミサの刻をつげる鐘の音 車輪の叫びをくぐりぬけ
そこ どしゃぶり雨がインクよりも涙よりも

もっとざんざめく場末へ駆けつけよ

 
そこでは焼け焦げた梨のように
無数のミヤマガラスたちが
木々から一斉に水溜りへ落下し

乾いた寂寥を眼底に浴びせるのだ

 
その寂寥によって雪解け個所は黒ずむ
風は叫喚によって引っかき回される
そして 偶然であればあるほど忠実に

泣きじゃくりながら一篇の詩はできていく

 
詩人は泣く、詩の中で慟哭する。それは、宇宙が泣くということ、つまり、人の内なる魂が泣いているということだ。
二月のモスクワ、一番の凍寒が緩み始める二月の半ば、そのあとにやって来るのはいよいよ春なのである。三月ともなれば、本当の春が待ち遠しくて人々は気が狂いそうになる。パステルナークは、狂おしい程の雪解けの自然力と詩の出来上がるのを一つのことのように捉えて詩作する。
 

寸劇

On 2014/11/11, in 学校, by evermidori
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何でも人前でやるのが一番良い練習だという。9年生の寸劇を発表することにしたら、自分達で練習してたちまちに覚えた。発表して誉められて嬉しそうだ。それはそれでいい。私も嬉しい。

しかし私は頭を抱えている。発音はまあ良い。しかし自主練習をさせると、イントネーションが完全に英語調になってしまうのだ。う〜ん。

 

 

 

純子ちゃん

On 2014/11/09, in その他, by evermidori
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何年も会っていなくても「会いたければいつでも会える」と信じ切っていたのが間違いだったのか。突然、もう決して会えなくなって、愕然としている。うろたえている。

写真は中学校の還暦クラス会。純子ちゃんは私のすぐ横で笑っている。料理教室の先生をしていて、純粋で可愛くて賢い人だった。好きだった。

 

 

 

夕方の散歩

On 2014/11/09, in その他, by evermidori
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夕焼けの中にジャカランダの紫色が艶かしい。通り過ぎる庭々から漂う花の香りが、暗くなるにつれて濃くなる。時々、美味しそうなバーベキューの匂いもする。とつぜん犬に吠えられたりすると心臓が潰れそうになる。暗くなると少し心細くなり、無事に帰り着くとほっとする。ぼんやり考えごとをしていて道に迷ったことが3度ある。

 

 

 

 

緑の野菜

On 2014/11/09, in 食べ物, by evermidori
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サラダ菜やハーブを冷蔵庫に入れず、台所のカウンターに並べている。何がどれだけ残っているかひと目で分かるし、ちょっと家庭菜園をやっているみたいな気もする。キッチン菜園かな。

          (今週)ルッコラ、ケイル、ミント、フェネル、赤カラシ菜

 

         (先週)水菜、バジル、ケイルの花、パセリ