今年もジャカランダの花が散り始めて夏が来た。今日は37°だった。明日は40°の予報だ。外からの熱を遮断するために、朝はカーテンを閉めたままで出掛ける。暑さにぐったりして帰って来ると、(二重レンガとカーテンのお陰で)家の中はまだひんやりしている。
写真はキャサリン通り。左側の高い生け垣、アンソン通りとの角に私の家がある。
今年もジャカランダの花が散り始めて夏が来た。今日は37°だった。明日は40°の予報だ。外からの熱を遮断するために、朝はカーテンを閉めたままで出掛ける。暑さにぐったりして帰って来ると、(二重レンガとカーテンのお陰で)家の中はまだひんやりしている。
写真はキャサリン通り。左側の高い生け垣、アンソン通りとの角に私の家がある。
静かで真面目であまり笑わないヘンリーがコメディアンとは、ちょっと驚いた。敢えて向いていないテーマを選んだらしい。コメディー教室に通って猛練習したこと、クラウン・ドクターを体験した時は病気の子供達が可哀相で笑わせる気になれなかったこと、などを話しながら、涼しい顔で皆を何度も笑わせた。(クラウン・ドクターとは、病気で入院している子供達を見舞って笑いをプレゼントするコメディアン。)
学校で「コメディー・ショー」を企画開催して、プロのコメディアンに友情出演してもらい自分も出演した。一晩で2000ドルになった収益は子供病院に寄付したとのこと。発表の最後に披露した自作自演のコメディーががとても良かった。
卒業プロジェクトでは総合力が試される。学校の勉強の他に何かを一年かけてやるわけだから、計画を立てて実行するだけでも大変だ。イベントをすれば、ポスター作りから外部の人との交渉から会場作りから全部やらなければならない。論文も書かなければならない。でも、その大変な過程で沢山のことを学び、発表が終ると誰もが「やって良かった、楽しかった」と満足する。
カミールのプロジェクトはちょっと羨ましい。吹きガラスの技術を初歩から指導してもらって、一年間でいろいろなものを作った。グラス、花瓶、サラダボール、林檎の置物など。無色透明のもの、色の付いたもの、縞模様など、どれも単純な形だけれど美しい。
指導教官になってくれたアンドリュー・ボールドウィンは、やはり吹きガラスのプロジェクトをやった16年前の卒業生。今では作品に高い値段が付くアーティストだ。7−8年前に金沢に勉強に(遊びに?)行くから日本語を教えて欲しいと言って来た。結局モノにならなかったけれど、お礼に水差しを貰った。
アナベルの発表は、映画「マリー・アントワネット」の写真 “Let them eat a cake” で始まった。作ったケーキを次々にスクリーンで見せながら、種類や作り方について話した。16人のクラスメート全員の誕生日にそれぞれ違うケーキを作ったそうだ。その他に、プロジェクト関係のイベントがある度に沢山のカップケーキを作って協力した。「アデレード・ショー」のコンテストにも出品した。勿論ちゃんと教室に通って習ったのだ。
ケーキ作りを覚えた一年間は楽しかったけど体重はまったく増えなかったというお利口さんで、日本語クラスの優等生。来年はフリンダース大学の医学部を希望している。
発表の場に持ち込んだウェデング・ケーキには桜の花のデコレーション。ケーキの上には「愛」という字。
もうひとつはブラックフォーレスト・ケーキで、後で試食したら素晴しく美味しかった。
高村光太郎の詩「道程」がスクリーンに写り、テスがその詩を暗唱する。それから英訳が写され、高村光太郎にとっての神は自然だったと説明する。それで(?!)テスは自然をテーマに一年間ボディー・ペインティングに取り組んだのだと言う。高村光太郎が聞いたら驚くことだろう。
友達の顔や背中やお腹に描いた「作品」を次々に映して、テスはその「意味」を説明する。ボディーアートか・・・なるほど。ヘナで模様が描いてある大きい卵のようなものは妊婦のお腹だ。このお腹の人(もと生徒)が、生まれた赤ちゃんを抱いて発表を見に来ていた。
体に絵を描くことは、昔から世界のあちこちにあったし今もある。エリース先生だって小さな刺青を腕にやっている。ボディー・ペインティングを卒業プロジェクトにした生徒は過去にも何人かいた。きっと面白いのだろう。アートなんだろう。でも悲しいかな、私には良さが分からない。偏見があるのかもしれない。
アデレード大学を出て、姫路公園でお弁当。私が早起きして作った「梅干しのおにぎり」に子供達は歓声をあげた。皆おにぎりが大好きだ。梅干しも美味しいと言う。課題の、獅子脅しや井戸や枯山水や飛び石や灯籠・・・などを全部クリアしたら自由行動。案の定、池の鯉や亀やメダカを大いに楽しんだ。
それからセントラル・マーケットに行って、「リトル東京」という店に入ると、日本語が書いてある珍しいスナックに夢中になった。(シュタイナースクールの生徒はホームメイドのお菓子しか食べないという訳では無いのだ。)お小遣いを使って好きなものを買っては分け合ってはしゃいでいた。綺麗な小皿とか湯飲みとか小物とかに興味を示して欲しかったのだけれど、まあ、やっぱり子供だものね・・・。
「すっごく楽しかった!」「ありがとう!」「今度はいつ?」と喜ぶ生徒達を見て、私も嬉しかった。ああ、日本に連れて行ってあげたいなあ!