ケールに夢中

On 2015/08/30, in 食べ物, by evermidori
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ただの菜っ葉と言えばそれまでだけど、これはケールだ。いろいろなケールの中でもこの「ロシアン・ケイル」がいちばん好き。茎は硬いので緑の葉っぱだけを、ジュースにして、スムージーにして、炒めて、スープに入れて。でも蒸すのがいい。広い葉っぱを切らずにさっと蒸して、オリーブオイルも塩もレモンも何も要らないぐらい。蒸したてをそのままむしゃむしゃ食べて「いケール」のだ。柔らかさと甘みを味わう。少量のチキンソテーとマッシュト・ポテトを添えたりする。逆でもいいけど。

 

 

 

 

日本の高校生

On 2015/08/26, in 学校, by evermidori
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京都からうちの学校に来ている高校生たち10人は(引率の先生によると)そろそろ日本食が恋しくなっているらしい。「じゃあ、最後の晩のミーティングは、良かったら私の家でどうぞ。」と頼まれもしないのに言ってしまう私がいる。

こういう時は簡単なものでも喜んで貰える。おにぎり、がめ煮、コロッケ、味噌汁、たっぷりのサラダ、ルバーブのタルトと果物。思った通り、もりもり気持良く食べてくれて、あっという間にお皿もコップも、鍋までも洗ってくれた。暖炉の前でくつろいで、誰かがギターを弾くと皆が歌い出す。「コスモス」という歌のハーモニーが美しい。男の子が立ってひとりで不思議な歌を歌う。「砂埃はこぶつむじ風 洗濯ものにからまる・・・ 昼間の空の白い月・・・」素直で素敵な高校生たち。君たちは美しいよ。人生の中の一瞬。

ありがとうの寄せ書きを残して去って行った。「サヨナラだけが人生」で時が流れて行く。長田弘の言葉では、「人生とよばれるものは、わたしには、過ぎていった時間が無数の欠落のうえにうつしている、或る状景の集積だ。」

 

学校の集会で日本の歌を披露している彼ら

 

雑草たちと

On 2015/08/23, in , by evermidori
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裏庭に出ると、空気がふっくらしている。好きなだけ伸びた雑草たちがいっせいに声をかけてくる。「おはよう!」「やっと出てきてくれたのね!」「待っていたのよ!」「とっくりセーターなんか着てないで、ティーシャツに着がえておいでよ!」「朝ごはんは庭で食べるんでしょ?」「私たちといっしょに!」

「うん、わかった、そうする!」私はニッコリして家の中に戻る。

コーヒーとパンとサニーサイドアップの目玉焼きとグレープフルーツと洋梨を持って来て庭の隅のベンチにすわると、鳥たちがさえずり始める。モンシロチョウがすぐそばまでやってくる。スミレやサワソッブスが囁く。「美味しい?」「うん、美味しいよ」「静かでしょう?」「うん、静かだね。」「今でもこの庭が好き?」「もちろんよ。」

 

海を見に行った

On 2015/08/18, in その他, by evermidori
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学校から帰るとすぐに海を見に行った。空と水平線と波を見ながらしばらく砂浜を歩いて、暗くなる前に帰ってきた。それだけ。

長田弘さんはこう書いている。「わたしはただ海を見にいったのだ。海ではなかった。好きだったのは、海を見にゆくという、じぶんのためだけの行為だ。」

 

 

 

花の名前

On 2015/08/18, in その他, by evermidori
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濡れた落ち葉の中に、清楚なクリーム色の花。葉っぱを見るとスミレの一種のようだけど、’Ranunculaceae Ranunculas ficaria Alba’ なんていう名前を読んでも何も感じないし何の意味も持たない。

レモンバームのような葉っぱの茂みから、すーっと細い茎が伸び出て、うす紫の花が咲いている。名前を読んでも仕方が無い。読む気にもならない。

これは「土佐みずき」に違いない。日本語で名前を知っている時だけその花を知っている気持ちになる。(オーストラリア原産の、バンクシア、プロティア、ボトルブラッシュ・・・などは別として。)