ドイツ人が作った町ハーンドルフの外れ、150エーカーの敷地に、画家のハンス・ヘイセンが住んでいた古い家とアトリエがあって、今は美術館になっている。歴史の浅いオーストラリアだから、古いと言っても僅か100年(私のボロ家が72年)だ。お天気が良いので出掛けて行って、絵だけでなく、建物や、家具や、調度品を丁寧に見た。ちょっと古くてちょっと贅沢で趣味が良いものを見るのは楽しい。今まで興味がなかった派手な花の絵も嫌いだった壁紙も、悪く無いと思った。ただユーカリの風景画だけはやっぱりつまらない。
ドイツ人が作った町ハーンドルフの外れ、150エーカーの敷地に、画家のハンス・ヘイセンが住んでいた古い家とアトリエがあって、今は美術館になっている。歴史の浅いオーストラリアだから、古いと言っても僅か100年(私のボロ家が72年)だ。お天気が良いので出掛けて行って、絵だけでなく、建物や、家具や、調度品を丁寧に見た。ちょっと古くてちょっと贅沢で趣味が良いものを見るのは楽しい。今まで興味がなかった派手な花の絵も嫌いだった壁紙も、悪く無いと思った。ただユーカリの風景画だけはやっぱりつまらない。
劇団の稽古場になっているタウン・ホールの質素な部屋で、月に一度、金曜日の晩に小さなコンサートがある。劇団を支援するために、セミ・プロの人達が友情演奏をしている。入場料は8ドルで、僅か30人ぐらいのお客さんが椅子に座ったり床に寝そべったりして聴き入っている。ジャズからロックからディジリードゥーの演奏から、詩の朗読もあって、少しずついろいろだ。ワインやビールやコーヒーや手作りのケーキも売られている。
学校と関係の深い劇団だし、もと先生だったウィリアムが出演するというので、ウィリアムとルーシーの家で晩ご飯を頂いてから一緒に行ってみた。2-3メートルの距離で生演奏を聴くのは親密で独特な楽しさがある。この雰囲気は悪く無い。何だか一週間の疲れが取れるような気がした。ちょっとだけのつもりが、すっかり腰を落ち着けてしまった。
ホァン先生の結婚式に行った。「キリスト・アデルフィアン」という宗派の集会所だ。まず帽子をかぶった女性が多いのに気が付いた。若い人もお年寄りもなかなかエレガントだけど、聖書に「女性は美しいもの(髪)を隠す」と書いてあるからだそうだ。イスラム女性のスカーフを思い出す。見るとブライド・メイドは頭にスカーフを付けている。「兄弟姉妹」の中の役員のような人が式を執り行なった。「イブはアダムの骨で作られた」「夫は、妻を導き、守り」「妻は、夫を助け、妻の役目を果たし」という風に、だいぶ保守的だ。
手作りのレセプションには、シャンペンもワインも出ない。アルコールは飲まなないものらしい。テレビも見ないとか。ちょっとアーミッシュみたい。もちろん婚前交渉なんてモッテノホカ。近い将来キリストがこの世に再び現れて、この宗派の人達だけを救って幸せな王国を築き、それが千年のあいだ続くという。教会も無く牧師も居ない。その救いを信じて毎日聖書を読んでいる人達。信じる者は救われる。いつかキリストが来る時じゃなくて、信じている今、既に救われているんだろう。
ホァン先生が幸せそうで、新郎のエイドリアンは優しい人のようで、中国から駆けつけたご両親を始め皆が祝福しているのだから、言うこと無し。末永い幸せを祈っている。
体も声も大きく、エネルギーに満ちた人だった。水色がかった灰色の大きい目がいつも表情豊かだった。秋祭りには一緒に「桃太郎」のミュージカルをやった。せっかく覚えた「ワン、ワン!」を本番で “Woof, Woof !” と言ってしまったのは残念だったけど。震災被害者への寄付金集めの日には一日中張り切って協力してくれて、長い手足のはみ出た浴衣が結構似合っていた。
あれから1年も経たないのに、メリルはもう居ない。教育長に就任してから病気で辞めるまで僅か一年半のお付き合いだった。とくに肌の合う人でも無かったけれど、不思議に良いことばかりを思い出す。
全校生徒が校庭に集まって、62才の若さで癌で亡くなったメリルを偲んだ。卒業生や父母たちも駆けつけた。いくつかの歌と詩と思い出話があった。こういう別れの儀式は、(現在ちょっとバラバラの)皆の気持をいくらかでも纏める力があるんだなあ、と思った。メリルの最後の仕事だったのかもしれない。
りんご、なし、もも、ぶどう、みかん、いちご、さくらんぼ、すいか・・・教えたものをいろいろバスケットに入れて一年生の教室に持って行く。目隠しをした生徒に果物を手渡して、「これは何ですか」「・・・りんご」「はい、そうです」というようなことをやる。間違いなく沢山の生徒がやりたがって手を挙げる。
頃合いを見て、ジャガ芋や人参を手渡すと、触ってみて実に戸惑った顔をするのが可笑しくてたまらない。見ている生徒達の方も慌てて、「Midori、 Midori、それは習ってないよ!」などと小さい声で訴える。それでその日は、人参、ジャガイモ、カボチャ、茄子、豆などを予定通り教える。一年生は素直で可愛いーい!(いろいろな感覚を刺激する授業が良いようだ。)
桃の節句に生まれるはずの初孫は「桃ちゃん」と呼ばれていた。ところが実際に生まれたのは9日で男の子だった。桃は李(スモモ)になり、李駿と名付けられた。11才の誕生日に、桃と三種類のスモモのタルトを焼いた。超簡単で、綺麗で美味しいと好評。
バター 120グラム
全部まとめて生地を作り、きっちり型に詰め、その上に果物を並べて、180度で30分。葡萄、ブルーベリー、無花果なども美味しい。(写真のタルトは26センチで、分量は 1.5倍。)