物音

On 2015/09/29, in その他, by evermidori
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物音で目が覚める。ガタガタガタッ、ゴトゴトッ・・・音は動いている。誰かいる!何か居る!ポッサムだろうか。

そっと起きて寝室を出ると音はピタリと止む。こっちも暫く動かないでいる。それから忍び足で薄暗がりをあちこち探すと・・・居た!玄関のガラス戸に黒い塊が張り付いている。やっぱりポッサムだ!どうしよう。電気をつけるべきかどうか迷う。下手に逃げ回ってもらっては困るし、どこかに隠れてもらってはもっと困る。忍び足で素早く部屋のドアを閉めてまわる。寝室、洗面所、リビング、ダイニング、トイレ、仕事部屋。そして最後に裏の戸を大きく開け放つ。ポッサム君はまだじっとしている。怖くて動けないのかも。

どんなふうにして追い出したか覚えていないけど、目にもとまらぬ速さで降りて来たきたかと思うと台所を一目散に走り抜け、開いている裏口から暗い庭に飛び出していった。茂みの中でガサガサッと音がして一件落着。冷静に正しく行動した自分に満足して、もういちど眠る。

今朝見ると、暖炉の辺りに灰や燠が派手に散らばっている。ははーん、やっぱり煙突から入って来たんだ。サンタみたいに。洗濯場にもトイレにも台所にもシャワールームにも行ったんだね。黒い足跡が証拠だ。台所のカウンターのグラスがひとつ割れている。

(玄関の写真を撮って、スキッチというソフトで絵を描いて場面を再現してみた。)

 

 

スカンポ

On 2015/09/22, in 食べ物, by evermidori
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ソレル (sorrel) という名前で売られていた。でもこれは間違いなく「土手のスカンポ」だと思った。齧ると酸っぱいことも懐かしく思い出した。

「♫ 土手のスカンポ ジャワ更紗 夜は蛍がねんねする 僕は小学一年生 今朝も通って また戻る スカンポ スカンポ 川のふち 夏がきたきた ドレミファソ」こんな歌を今も覚えていることに笑ってしまう。嬉しくなる。作詞は北原白秋、作曲は山田耕筰だって。声に出して歌う。

すいば、イタドリ、スカンポ、ソレル、皆おなじものだそうだ。茎は節があって中が空洞になっていて、ポキンと折れる。さあ、どうやって食べようかなあ。心ゆくまで、2、3日眺めてからのことだけど。

青空文庫で、木下杢太郎の「すかんぽ」という文章を見つけた!やっぱりインターネットは素晴らしい!

 

敷物

On 2015/09/19, in , by evermidori
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土曜日。陽射しと鳥の聲とミツバチの唸りと花の香りだけの「緑面積」で、ひとりで贅沢な時間を過ごす。朝ご飯を食べて、お茶を飲んで、インターネット遊びをして、少し本を読む。でもまだ何だかもの足りない。足りないものは何だろう。

そうだ!敷物を持ってきて寝転ぶと、わーい、何という空の青さよ、深さよ、若葉の美しさよ!背中に感じる地面が気持良い。体じゅうに垂直にやってくる陽射しが暑いぐらいだ。目の高さにある雑草の匂い!

うん、これでやっと、すっかり満足する。

 
 

ボロ家のひび割れ

On 2015/09/12, in その他, by evermidori
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この辺りは雨期と乾期で地盤がかなり動くというのに、それに耐えるだけの基礎工事が出来ていないみたいなのだ。もちろん家が古くなった(築75年)ことも大きい。

去年はリビングの天井に1メートル以上のひび割れが出来て、5センチぐらい天井がずり落ちて来た。今度は玄関ホールの天井と壁との境に張ってある板がはずれて落ちた。こういう大きい故障はその都度、修理して貰うしかない。けれど家の中にも外にも無数にある小さいヒビ割れはあまり気にしていない。

この家はもう私の代で終わりだと思う。戦前戦中に建った家が売りに出されると、買った人は(修理するより)ぜんぶ取り壊して更地にして新しい家を建てる。この辺りにもモダンな家が増えている。