テニスに行こうとして外に出ると、家の周りに何台もの車が止まっている。何だろう? 思い出した。キャサリン通り10番地の家(ボロ家からアンソン通りを隔てて2軒目)の競売の日だったのだ。
50人ぐらいもの人が集まっていて、まさにオークションが始まるところ。家の競売はあちこちでやっているけど実際に見るのは初めてだ。
不動産屋(代行人)が慣れた口調で家の宣伝をする。「二重のレンガ造り、50年代の落ち着いた雰囲気、明るくモダンな改装、手入れの行き届いた庭、静かな環境・・・この地域は人気が高まっています・・・さあ、もう一声!他には?・・・その上は?」と、上手に値段を釣り上げる。「決めていいのかな?決まるよ、決まるよ・・・・はい、決まりです!売れました!」「おめでとうございます!」と、競り落とした人に声をかけて握手。
10分足らずで、びっくりするほど高く売れた。敷地はボロ家とほぼ同じ680平方メートル。ボロ家も少しは値上がりしているかもしれないけれど、住み続けている限り家の値段は関係無い。