テニス仲間のデミアンとジョアンナの長女がピアノを弾いて歌うというので、聴きに行った。白ワインを飲みながら寛いで、ジャズの演奏に浸っているうちに、いつのまにか疲れがすーっと取れていった。音楽も良かったし演奏する二人も感じ良かった。思いがけないような心地良い時間を過ごした。
この超高級老人用アパートの、このロビーに来るのは2度目。最初は知り合いの版画家の展覧会だった。まるで一流ホテルのような雰囲気で、プール、映画館、バー、レストラン、ジム、美容室、図書館、薬局・・・などが完備しているとのこと。アパートの一室(と言ってもゆったりした2LDKや3LDK) の値段は1億円をゆうに超えるに違いない。他にも月々の管理費を払うのだろう。そして確かに安全で快適で豊かな老後の生活が送れるに違いない。
でも決して手が届かないものは不思議に欲しくならない。自己防衛本能が働くのかもしれない。ボロ家に帰ってくるとホッとするのは負け惜しみかもしれない。