母の命日

On 2015/01/26, in その他, by evermidori
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昨日の、母の命日を忘れていた。思い出したのは堀口大学の詩。

  彼等
 
  彼等よく知る、
  よろこびに
  果てあることのかなしさを。
 
  彼等は知らず、
  かなしみに
  果てあることのかなしさを。
 
一枚の写真が私を7年前に連れ戻し、果てきれないかなしみが蘇る。病室の窓辺に飾った水仙が、その日、母が逝ってからも香っていた。母は水仙が好きだった。私が母の年になるまで、17年。
 
 

 

 

お婆ちゃん

On 2015/01/26, in その他, by evermidori
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杏吾は、初めての誕生日をアデレードで迎えた。「日本生まれのアデレード育ち」だ。10年経って11才の誕生日を、同じ部屋で同じようなケーキで祝う。違うのはローソクの数と、素敵に成長した杏吾だ!おめでとう。お婆ちゃんは心から嬉しい。

今週から李駿はハイスクールに入る。杏吾は6年生になる。美夏は小学校に入る。明はプレ・スクールに入る。孫たちがすくすく育って、私はどんどん衰えていく。

  

 

 

 

 

収穫

On 2015/01/22, in , by evermidori
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小鳥やポッサムの食べ残しを頂く、と言うより、まだ盛んに突ついているのを横取りする。嬉しいのは、初めて収穫らしい収穫が出来たクインス(花梨)だ。そのままでは食べられないけど、煮ると赤く染まって美味しいし、ジェリーにも出来る。

 

 

 

 

茶托

On 2015/01/14, in 食べ物, by evermidori
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お客さまが来られたのでお茶を用意していると、「あ、緑さん、私に茶托は要らないわ。」と妹が言う。「え、どうして?」

茶托はお客さまに敬意を表すためのものだとか。そんなこと、日本に住んでいた時も私は知らなかった。もっともあの頃の私の家に茶托などあったかどうか。紅茶やコーヒーを出す時には、自分だけソーサーを使わないということは無いそうだ。変なの・・・。(栗の渋皮煮が美味しかった。)

        

 

 

 

『野ばら』

On 2015/01/12, in 映画, by evermidori
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こんな良い映画が、927円の DVD で、しかも日本語の字幕付きで見られるなんて本当に有り難い。

中学の時に「映画鑑賞」というのがあって、授業の一環としてときどき映画を見に行った。『野ばら』はその「映画鑑賞」で見た懐かしい映画だ。

難民孤児のトニー少年を引き取ったお爺さんの優しさ。お爺さんとトニーの間に芽生える愛。ウィーン少年合唱団の少年たちの初々しさと透き通るような歌声。傷付いたトニーの気持にもマリアの優しさにも清らかな涙を誘われる。

 

 

金星と水星

On 2015/01/11, in その他, by evermidori
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電話が鳴って、「接近している金星と水星が、もうすぐ沈むから、見に来ませんか。」という嬉しいお誘い。近所の家のベランダに飛んで行って、備え付けてある望遠鏡を覗く。

見えた!ぐんと大きく明るいのが金星で、下の方に沈もうとしている小さいのが水星だ・・・・・太陽から近い順に、水・金・地・火・木・・・太陽の回りをそれぞれの軌道で回っている水星と金星が、地球からは今、あのように接近して見えているのだと理解する。

写真は残念ながら私が撮ったものでは無い。でも、ほとんどこの通りに見えた。

 

      
 

芋づる

On 2015/01/08, in , by evermidori
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数年前、「バーガンディー・ストリート・ブルース」という曲と詩を聴いた。詩の朗読の最後だけにメロディーがあることから、20代の時に聴いた加藤登紀子の「朝の食事」を思い出した。

「朝の食事」は加藤登紀子の詩だと思っていたけど、実はジャック・プレヴェールの詩(小笠原豊樹という人の訳)だと知って、ジャック・プレヴェールの詩集をめくったり「天井桟敷の人々」を見たりプレヴェールの詩がシャンソンになったものを聴いたりした。

小笠原豊樹が先月亡くなったと知り、最後の翻訳書だという作品を読んでみる気になった。

加藤登紀子 → ジャック・ プレヴェール → 小笠原豊樹 → アンリ・トロワイヤ・・・・「芋づる遊び」は、まだ続いていている。

 

 

七草

On 2015/01/07, in 食べ物, by evermidori
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今朝、金さんと銀さんは、無病息災を祈って「七草粥風」を食べた。七草が揃っていないのでシメジや菜の花も入れて、それでいいことにして、たいへん美味しかった。

その後インターネットで見ると、「七草粥」に入れるものは地方によってずいぶん違うことが分かる。七草が揃っていないどころか、牛蒡、人参、コンニャク、さつま揚げ、山芋、鶏肉・・・・と、さまざまなものが使われている。何でも有りなんだ。

 

 

 

 

『私のワンデルング』

On 2015/01/04, in , by evermidori
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ちょっとだけ知っている人の(そうでなければたぶん読まなかっただろう)お父さんの画文集を読んだ。

地質学者として、またワンダー・フォーゲル部の顧問として、登った数々の山の思い出話に上手なスケッチが添えてある。欲しいと思うぐらい素敵な絵も何枚かある。自然保護に関する文章も書いてある。学問と山登りとスキーと家族と絵を描くことが、好きで好きでたまらなかったことが分かる。『私のワンデルング』という題には、人生のワンデリングという意味も込めてあるのかな。

ちょっとだけ知っている人よりも、会ったことの無いお父さんの方が素敵な気がする。

 

 
 

 

 

 

 

着物ごっこ

On 2015/01/04, in その他, by evermidori
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私はやっぱり着物を着たいとは、思わない。面倒臭いことこの上ないんだもの!

半襟を、洗ってアイロンをかけて着る前に縫い付ける。足袋も洗ってアイロンをかける。着物を着たら風通しをして袖にも身頃にも紙を挟み込んで畳む。着物と帯と長襦袢はそれぞれの畳紙におさめ、虫よけの香を切らさないようにして保存する。そういうことをキチンと(もしかしたら好んで)やれる人でないとダメだ。雪子さんみたいに。亡くなった母みたいに。

でも、「着物ごっこ」はそういうこと無しの遊びだから楽しい。雪子さんの着物を着せてもらって、「地味かしら、派手かしら、似合うかしら、ダメかしら、身に付いていないからダメね」などと大騒ぎして、大笑いして、近くの小さい神社に初詣に出掛けた。