昨日の、母の命日を忘れていた。思い出したのは堀口大学の詩。
昨日の、母の命日を忘れていた。思い出したのは堀口大学の詩。
数年前、「バーガンディー・ストリート・ブルース」という曲と詩を聴いた。詩の朗読の最後だけにメロディーがあることから、20代の時に聴いた加藤登紀子の「朝の食事」を思い出した。
小笠原豊樹が先月亡くなったと知り、最後の翻訳書だという作品を読んでみる気になった。
加藤登紀子 → ジャック・ プレヴェール → 小笠原豊樹 → アンリ・トロワイヤ・・・・「芋づる遊び」は、まだ続いていている。
ちょっとだけ知っている人の(そうでなければたぶん読まなかっただろう)お父さんの画文集を読んだ。
地質学者として、またワンダー・フォーゲル部の顧問として、登った数々の山の思い出話に上手なスケッチが添えてある。欲しいと思うぐらい素敵な絵も何枚かある。自然保護に関する文章も書いてある。学問と山登りとスキーと家族と絵を描くことが、好きで好きでたまらなかったことが分かる。『私のワンデルング』という題には、人生のワンデリングという意味も込めてあるのかな。
ちょっとだけ知っている人よりも、会ったことの無いお父さんの方が素敵な気がする。
私はやっぱり着物を着たいとは、思わない。面倒臭いことこの上ないんだもの!
半襟を、洗ってアイロンをかけて着る前に縫い付ける。足袋も洗ってアイロンをかける。着物を着たら風通しをして袖にも身頃にも紙を挟み込んで畳む。着物と帯と長襦袢はそれぞれの畳紙におさめ、虫よけの香を切らさないようにして保存する。そういうことをキチンと(もしかしたら好んで)やれる人でないとダメだ。雪子さんみたいに。亡くなった母みたいに。
でも、「着物ごっこ」はそういうこと無しの遊びだから楽しい。雪子さんの着物を着せてもらって、「地味かしら、派手かしら、似合うかしら、ダメかしら、身に付いていないからダメね」などと大騒ぎして、大笑いして、近くの小さい神社に初詣に出掛けた。