原作はビッグコミックに連載された漫画だそうだ。それがテレビドラマのシリーズになり、映画にも舞台劇にもなったらしい。日本では知らない人はいないのかもしれない。全部で４０話あるうちの１０話ぐらいを Youtube で 次から次に見て、はまってしまった。
マスターが優しくてカッコイイ。いろんな人たちがマスターを慕ってお酒とご飯とくつろぎを求めてやってくる。夜１２時から朝７時まで開店の食堂を舞台に、一生懸命生きている人たちの人情あふれるお話。
私は影響されやすいタチだから、昨日はカレイの煮付け、今朝は煮こごり、今夜は鍋いっぱいの豚汁を作った。普通の日本のご飯が懐かしくて美味しい。動画はもういいけど、こういう食事はもう暫く続きそう。
季節が変わって、ベレア国立公園には初夏の花が咲いている。細い茎の先に楚々とした小さい花が可愛い。まっ白に僅かなピンク！明るい黄色！紫の濃淡！
今、劇のセリフを覚えている。教師たちが生徒たちへのプレゼントとして最後の週に見せる劇で、私は目の見えない少女（！！）の役をやる。そのセリフのひとつ。
「お爺ちゃんにだけ、私の秘密を打ち明けてもいいかしら。」「村じゅうに沢山の花が咲くから、私は夏がいちばん好きなの。」「いろいろな花の匂いを嗅ぐことが出来て、手や頬で花びらを感じることが出来て、私はほんとうに幸せ。」「でも、その花の色を見てみたいという気持ちを、時々どうすることも出来なくなるの！花の色って綺麗なんでしょうね・・・お爺ちゃん、私は欲張りかしら。」
急に暗くなったと思ったら、バリバリッと稲妻が走り、ドーンと大きな雷が落ちて、部屋の電気が消えた。
そして激しく雨が降り出した。誰かが天の水タンクをひっくり返したようにドドーッと落ちてくる太くて勢いのある雨だ。素敵だ！
裏の戸を開けて飛沫を浴びながら見とれていると、ザーッという雨音にパンパンパン！と叩きつけるような音が混じった。屋根がパンパンと鳴っている。アラレだ！ヒョウだ！庭中に氷の粒が跳ねている。思わず裸足で飛び出して一個だけ拾って引き返す。１センチ半から２センチほどもある大きなヒョウだった。
写真を撮り終わると雨もアラレもパタリと止んで、すぐに陽が差してきた。１０分間ほどのドラマだった。
