学校のホールで小さいコンサートがあった。10才のアンズはフルートを吹いた。伴奏をしてくれたのはトーマスだ。スモモ(もうひとりの13才の孫)はトーマスにピアノを習っているらしい。こんな嬉しい巡り合わせが待っているなんて想像もしなかった。
トーマスは日本語を選択しなかったけど、彼が小学生の時に時々テニスを一緒にやったことを思い出す。どっちかというと無口でおとなしい彼が懸命に走って、取れっこないボールを転んでも打ち返そうとしていたのを思い出す。5年前に12年生を終ってその後、アデレード大学のピアノ科に進んだ。