カンガルー島はアデレードの南西にある小さな美しい島だ。その島の3分の1が山火事で焼けてしまった。国立公園の森のほとんどが全滅だそうだ。2万匹以上のコアラやカンガルーやエキドナなどが犠牲になった。火事を逃れたコアラたちも食べ物や水が無いので生きていけない。たくさんの動物が保護されている。
近所の家で、庭で採れた杏を売っていた。幼稚園の子が書いたらしいポスターには「12個で5ドル」「お金は100%、カンガルー島のコアラたちに送ります」と書いてある。36個買って、生姜とレモンを入れてジャムを作った。
ニュータウンの街で、いちばん気に入ったのは「Lentil as Anything」というヴィーガンのレストランだ。「国境の無い食べ物」というので、メキシコ料理もインド料理もイタリア料理もある。毎日変わるその日のメニューが黒板に書いてある。メキシカンを食べてみたら、たいへん美味しかった。チャイティーもライスプディングのデザートも美味しかった。でも美味しいだけじゃないのだ。
驚いたのは「払いたいだけのお金を払ってください」「払えない人はボランティアで働くのも歓迎です」ということ。いちおう一食で15ドルという基準があるらしいけど、払える人は20ドルでも25ドルでも払うし、5ドルしか払えなければそれでもいいみたいだ。お金を受け取る人は居なくて、出口のところにお金を入れる場所が設けてある。カードで払うことも出来る。
このレストランで働いている人たちは皆んなボランティアで、考えに賛同して寄付する人たちもいて、それで成り立っているらしい。