見回り当番じゃない時でも、校庭を歩いて子供達が遊んでいるのを見るのは楽しい。この子供達は今のところ、ファミコンやテレビや塾や携帯電話などとは無縁だ。出来るだけ長く無縁でいて欲しいと思う。
見回り当番じゃない時でも、校庭を歩いて子供達が遊んでいるのを見るのは楽しい。この子供達は今のところ、ファミコンやテレビや塾や携帯電話などとは無縁だ。出来るだけ長く無縁でいて欲しいと思う。
そのオリビアと母はもういないし、ビオラとミランダもいつの間にかもうお婆さんだ。
いつもは家族4人と賑やかに暮らしているんだもの、ひっそりした家にひとりで(一匹で)いるのは寂しいだろうなあ。私は特に動物好きでは無いけれど、今は私しかいないのだと思うと情のようなものが湧く。ビオラの方はどうだろう??
空港に迎えに行って、車の中で・・・。
「ペンフレンドに会えるかもしれないわよ。」
こういうのを「綺譚」と言うのだろうか。二人よりもたぶん私のほうが興奮した嬉しい出来事だった。
「博士の愛した数式」以来、小川洋子さんの本を何冊か読んだ。「沈黙博物館」「薬指の標本」「まぶた」「ホテル・アイリス」「凍りついた香り」「妊娠カレンダー」「物語の役割」など。やっぱり最初に読んだ「博士」が一番面白かった。最近の本は読んでいないけど、毎日新聞に連載されている「楽あれば苦あり」というエッセイを、Kさんがメールで送ってくださる。
ラジオで、小川洋子さんが本の紹介をされているということは知っていた。日本にいたら聴けるのになあ・・・と、残念に思っていた。
私はテクノロジー痴(無知)だけど、親切なS君のお陰で、コンピューターで日本のテレビを見ることが出来、ラジオも聞くことが出来るようになった!テレビの画面は小さくて質が悪い。でもニュースなど見たい時にはじゅうぶん事足りる。ラジオも時々声が割れるというか途切れるけれど、まあ聴ける。真っ先に小川洋子さんの「パナソニック・メロディアス・ライブラリー」という番組を聴いた。東京FM 日曜日の朝10時から。毎回一冊の本が選ばれて紹介される。
今日は「室生犀星詩集」だった。ふるさとは遠きにありて思ふもの・・・お盆だから「ふるさと」に帰る人も多いだろうというので、この本が選ばれたらしい。思った通り小川洋子さんの声が良い。話し方も自然で暖かくて聴き易い。しかし「聞き手」は要らないのではないかと思った。藤丸由華さんに不満があるわけではない。ただ、私は小川洋子さんが一人で話をして下さるほうが有り難い。実は、音楽も無くていい。あっても一曲で十分だと思う。
福永武彦編「室生犀星詩集」が、たまたま手元にある。番組を聴いたら、もう一度読んでみたくなった。(本を読んでから聴いて欲しい、ということになっているそうだけど。)
今日はお昼ご飯に呼ばれてJさん夫婦の新居を訪ねた。自然林の中にあるボロ家を買って1年かけて自分達で改装したそうで、なかなか良い感じだった。久し振りに会う(尊敬する同僚だった)Jさんの両親も一緒に、楽しいひと時を過した。
Jさんの娘が一年生になるまで教え続けることは出来ないけど、出来るだけ長く成長を見守っていたいと思う。
19才になったばかりのトーマス君は、マウントバーカー・ウォルドルフスクールでの9ヶ月の奉仕活動を終えてドイツに帰っていく。今日はお別れ会だった。
こんなに爽やかで頼もしくて魅力のある19才は初めてだと思った。何を頼んでもテキパキと上手にやるし、控え目だけどよく気が付く。いろいろなことに興味を示し人の話に耳を傾け自分の考えを穏やかに述べる。当然、彼は学校の皆に心から信頼され愛された。無償の労働ではあるけれど、トーマス君もまた多くの人に出会い様々 な良い体験をしたに違いない。ドイツに帰ったら大学に入って法律 の勉強をするそうだ。どんな人になるのか、良い人生を歩んで欲しい 。
学校はまたすぐ二人のボランティアを受け入れるこ とになっている。オーストラリアの多くのシュタイナー・スクールが、兵役拒否をしたドイツの若者を受け入れている。
ドイツでは、敗戦後に廃止された徴兵制度が1968年に復活。現 在は全ての健康な男性が(18才から25才までの間に)9ヶ月間の兵役に就かなければなら ない。女性も希望すれば(?!)出来るそうだ。 兵役を拒否して、そのかわりに奉仕活動をする人は全体の6 0%ぐらいにまで増えていて、その約10%がトーマス君のように海 外で奉仕活動をするらしい。 ドイツでは、老人施設や病院や図書館などがこの兵役拒否者の無償労働にあまりにも頼っている為に、徴兵制度廃止の声が上がっても簡 単には廃止出来ないということを聞いた。