久し振りのコンサートは、久し振りに美味しいものを食べたみたいだった。バイオリンとクラリネットとバスーン。クラリネットとバスーンとピアノ。バスーンとピアノ。バイオリンとクラリネットとピアノ。楽器の組み合わせが、それぞれに良かった。曲の説明をしてくれた演奏者たちも素敵だった。

イゴーリ・マルケヴィッチとか、イゴーリ・ストラヴィンスキーとか、ミハイル・グリンカとか、有名なロシアの作曲家らしいけど、私は聞いたこともない。いろいろ知っている人は私の何倍も楽しかったに違いないけど、まあいいや。

気持良く音楽に浸りながら、ユーリ・ノルシュテインのアニメーションを思い浮かべたりして充分に幸せだった。

Ensemble Le Monde

 

たまのことだけど

On 2013/07/19, in その他, by evermidori
0

シドニーには甘えん坊の5才とヤンチャな3才、アデレードには何でもよく出来る12才と9才。たまのことだけど、私は4人のお婆ちゃん。

シドニーに5日滞在して帰って来た翌日、12才と9才がお泊まりに来た。晩ご飯の後で、ジブリの「耳をすませば」を一緒に見る。次の日は9才がクレープを焼いて12才がサラダを用意して朝ご飯。それから二人にミシンの使い方を教える。裁断した布の回りを縫ってひっくり返して、絵を描いた布をアップリケして(これを先にミシンでやるべきだった)ヒモを通して、パジャマ入れの出来上がり。お昼ご飯の後は暖炉の薪を買いに行く。薪を車に積んだり降ろしたりの力仕事は二人がやってくれた。頼もしい。


 

相隣関係

On 2013/07/08, in , by evermidori
0

今日、隣の家の持ち主と、境の塀について話し合いを持った。初めて会ったその人はガラス屋さんをやっていて、家を3軒も持っているお金持ちだ。「トムピリピ」だって2軒しか持っていない。

私はツタを残したいこと、出来るだけ綺麗に剪定すること、塀の修理を早急にやることを丁寧に話した。波板トタンの塀は嫌いなことも。彼女は剪定にお金がかかるツタが目の仇だし、手入れの要らない波板トタンの塀こそ理想だと思っているから、話し合いは平行線で長引いた。しかし私に同意を強いることは出来ない。法廷に持って行っても主張する充分な理由が無いと思う。ついに今回は折れてくれた。

「好み」が違うだけでなく、ここに毎日住んでいる者と家を貸しているだけの人とでは、塀への「思い」が違うんじゃないかしら。私は真剣だもの。

来週、ニックさん(もと生徒の父親)が修理してくれることになった。ツタはある程度切らないと塀の修理は出来ないだろうし、お金もかかるだろうけど仕方が無い。このツタ(30メートル以上ある)は残る。除草剤で殺されずに済む。まずは良かった。

 

青梅雨

On 2013/07/06, in , by evermidori
0

2週間ほど前に、信毎Web (信濃毎日新聞)のコラムで「青梅雨」という綺麗な言葉を知った。『青梅雨』という永井龍男の文庫本を見つけたのは昨日のこと。13ある短編の最後の『青梅雨』を読み始めてすぐに、これは読んだことがあると思った。強烈な内容だからすぐに思い出した。

老いた夫と妻と、妻の実姉と養女の4人が、借金を抱えて「世の中がいやになった」と遺書を残して心中する、その夜を、4人がどんなふうに過したかの話。お風呂に入ったり外の雨を眺めたり、ちょっぴりお酒を飲んだり、昔を思い出したり知人のことを話したり笑ったり。死のうとしているなんてまったく感じられない、その和やかさと普通さが強烈だ。少し違うのは新しい足袋や洗い立ての浴衣を着ることぐらい。

桑の木の枝から絶え間なく、ぽとぽとぽとぽとぽとパラパラパラパラ・・・水滴がこぼれ落ちるのを窓越しに見ていた。デジカメの20倍ズームで撮れるかどうかやってみた。水滴は何とか写っているけれど、落ちている様子を撮るのはやっぱりダメだった。

 

赤いハイビスカス

On 2013/07/06, in その他, by evermidori
0

佐多稲子さんは、中野重治の同志であり長い間の親友だったそうだ。作品を読んでみたいと思ったら、軌跡のように一冊の単行本があった。いつか読もうと思って日本から持って来たらしい。

ケースに(布表紙と同じ色の)赤いハイビスカスの花の絵がある。誰のものかしら・・・・あ!三年前に『春、夏、秋、冬』という画集を見て感動した香月泰男だ。再会が何だか嬉しい。

「時間」という題の文章を読んでみる。私が最近感じていることが書いてあって(これが書かれた時に)同じぐらいの年齢の作者に親近感を覚える。

 

緑面積

On 2013/07/06, in , by evermidori
0

今は雨の季節。シトシトと、ザーザーと、よく降る。今も降っている。仕事部屋の窓から見える「緑面積」はたっぷりの雨を吸って、美しい。葉っぱを落としてしまった木々さえも生き生きしている。「緑面積」というのはKさんが名付けて下さった。中野重治が「空面積」という言葉を使ったとかで。

中野重治の名前は知っていても作品を読んだことが無い。本棚を探すと『梨の花』と『中野重治詩集』の文庫本があった。あった、というのは、そんな本を日本から持って来たことさえ忘れていたのだ。二冊を並行して読みながら詩集の方にもっと惹かれていく。ひとつ、またひとつと読んでいくと息が詰まりそうになるけど、時々ふっと笑ってしまう。『育児の百科』や『母親の為の人生論』などで知っている松田道雄が「憤怒の時代」という文章を寄せていて、(1937年12月以前)中野重治の小説や随筆を「むさぼるようによんだ」と書いてある。ふ〜ん。

 

好み

On 2013/07/04, in , by evermidori
0

横の庭一面に小さな葉っぱが散り広がっているのを掃かずにいる。「掃除もしないで、何とだらしの無い住人だろう」と眉をひそめる人もいると思う。道路のところは仕方無く綺麗に掃いたけど、ここは誰にも見えないから、これでいいんだ。


 

高く、低く

On 2013/07/04, in , by evermidori
0

2メートルの塀よりもっと高い冬空に、ピンクの薔薇が咲いている。え、どうして今頃? 間違いじゃない? 地面には落葉の間からヒヤシンスが紫の色を見せている。こっちの方が正しい。正しくないのも正しいのも大歓迎。


 

隣との境

On 2013/07/04, in , by evermidori
0

確かに、古くなった塀はあちこちガタガタしている。でもその上に蔦がびっしり茂っているから簡単に倒れることはないと思う。蔦のおかげで(表庭からも裏庭からも)隣の家はほとんど見えないし、私は18年間ずうっとパッピーだ。ボロ家の雰囲気にもふさわしい。しかし隣の家の持ち主は、ハッピーじゃ無いみたい。はびこっている蔦(pestと言って嫌っている)を退治して新しい塀を立てたいと書面で言って来た。家も塀も「綺麗に」して新しい人に貸したいんだって。

この蔦の緑が無くなって波板トタンの塀が剥き出しになるなんて、想像しただけで胸が潰れる。その上お金もかかる。これは何とか食い止めなくちゃ。風邪とぎっくり腰を理由に今のところ話し合いを延期して貰っているけど、今度の週末あたりが運命の時。



 

iPhone 5

On 2013/07/04, in その他, by evermidori
0

持つべきか持たざるべきか、迷った末に最新の携帯電話を買ってしまった。薄くて軽くて美しい。使いこなせるかな?じゃなくて、実際どのぐらい使うだろうか??

試してみたのは、電話、メッセージ、メール、お天気、カレンダー、カメラ、インターネット。画面が明るくてメッセージも読み易い。「〇〇さんに電話して」と冗談半分に話しかけると、理解して〇〇さんに電話をかけてくれる。ロボットだ!オモチャだ!しかし実は聞き間違いも多い。